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売却

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2017.11.10

マンションを購入してから引っ越したくなったらどうする? 売却って面倒?

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マンションを買って長く暮らしていると、結婚して家族が増えたり、趣味のお部屋が欲しくなったりと、だんだん手狭に感じる場面も増えてきます。

 

さらに、新しい街へ引っ越したい、と思うこともあるかもしれません。

 

 

引っ越したくなったとき、賃貸から出て行くのは簡単でも、持っているマンションを売却するのは手続きが面倒そう……というイメージがありますよね。

 

今回は、もし引っ越したくなったらどんな風に家を売ることになるのか、一緒に見ていきましょう。

 

 

 

 

売却の全体の流れ

 

 

 

 

 

まず、家を売却するときの全体の流れを紹介します。

 

最初に、自分の家がいくらで売れるのかを専門家に査定してもらう、「売却査定」というものを行います。

 

 

そして、売り手を探すなど売却を手伝ってもらうため、不動産業者と契約(媒介契約)を結びます。

 

査定の結果をもとに、業者と相談して最初に売り出す価格を決めたら、いよいよ販売活動が始まります。物件の宣伝などは業者がやってくれます。

 

 

購入したい人が現れたら、その人が買い取る場合の条件などを書いた「買付証明書」を、不動産業者を通して受け取ります。

 

これを受け取ったら、物件についての詳しい情報を買い手に伝えて、価格や入居時期などの交渉に入ります。

 

 

諸条件について買い手との間で合意ができた場合、売買契約を結ぶことになります。このとき、買い手から手付金を受け取ります。

 

買い手の準備が整ったら残りの代金も受け取理、家の引き渡しを行います。

 

 

マンションの売却はこれで完了します。      

 

査定してもらって不動産業者と契約を結んでしまえば、あとは不動産業者が手伝いをしてくれるので、自分でやることはそれほど多くありません。

プロがしっかりフォローしてくれるので、安心ですね。

 

 

 

ローンが残っていても売却できる?

 

 

 

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売却のおおまかな流れは、ご理解いただけたでしょうか。ほとんどの部分を不動産業者が手伝ってくれるので、それほど難しいことではなさそうですよね。

 

 

他に売却の足かせになるものといえば、何でしょうか。

 

「引っ越したいけど、まだマンションのローンが残っている」

 

……ローンは多くの場合は35年で組まれるので、あり得そうなことですよね。

こんなときはどうすればいいのかを解説していきます。

 

 

 

住宅ローンと抵当権

 

 

ローンの返済が残っているとき、金融機関は「抵当権」というものを持っています。

 

これは、お金を借りた人がローンを返済できなくなったとき、予め決めておいた(=抵当に入れた)家や土地を、貸し付けた金融機関が取り上げられる権利のことです。

 

 

多くの場合、住宅ローンを組むときは、買ったその家・土地を抵当に入れることになります。抵当に入っている状態で他人に売ってしまうわけにはいきませんよね。

 

 

しかし、ローンの残高があり、金融機関が抵当権を持っているときでも、ある条件を満たせばこれを売ることができます。

 

その条件は、家を売却して受け取る代金で、住宅ローンを完済することです。

 

 

住宅ローンが残った状態で家を売りたい場合、まずは不動産業者などに家を査定してもらって、この条件を満たせるかどうか見極めることが必要です。

 

 

 

 

売却して受け取るお金で完済できなかったら?

 

 

「家を査定してもらったけれど、査定価格を見たらローンを完済できない額だった!」

 

そんなショックな事態も、あり得ないわけではありませんよね。

 

しかし、諦めるのはまだ早いです。完済できそうになくても、家を売る方法は用意されています。

 

 

まず、「住み替え住宅ローン」と呼ばれるローンがあります。

 

これは、家を売却して新しい家を買う場合に利用できるローンで、ローンの残高と売却額の差額、そして新しい家を購入する分の融資が受けられます。

 

 

また、「無担保ローン」と呼ばれる担保のいらないローンもあります。

 

これを利用する場合、売却額で不足する分だけを借りて、元の住宅ローンを返済することになります。

 

ただし、無担保ローンは住宅ローンに比べて金利が高いので、注意が必要ですね。

 

 

このように、残高が残っていても、何らかの方法では家を売却することができるのです。

 

 

 

売却のメリットは?貸し出すだけとどう違うの?

 

 

 

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しばらく別の場所に住むといった事情で家を手放すとき、売却するのではなく貸し出す、という選択肢もあります。この二つで迷われる方は多いのではないでしょうか。

 

ここからは、家を貸し出す場合と売却する場合とを比較してみましょう。

 

 

貸し出す場合のメリットは、まず何といっても、家賃を収入として定期的に得られるようになることです。

 

家という大きな資産をうまく活用すれば、ローンの月々の返済以上に利益を得ることもできるのです。

 

一時的に引っ越すだけの場合、期限付きで貸し出すということもできます。

 

 

デメリットとしては、初期費用や、家を維持・管理の手間やお金がかかることがあります。自分で住んでいる場合の負担のみならず、家賃収入について確定申告をしなければなりません。

 

 

家を借りたい人が見つからず、家賃収入がゼロの時期もあるかもしれません。

 

また、一度賃貸として貸してしまうと、その後売却する時に「収益物件」として扱われ、査定額が下がる場合もあるので、注意が必要です。

 

 

売却する場合、家の維持費や固定資産税がかからなくなるというメリットがあります。

 

一度売却してしまえば、家の価値が下がることを心配する必要もありません。売却が成立した際には、まとまったお金も得ることができます。

 

 

売却する場合のデメリットとしては、家という資産を失ってしまうことが挙げられます。地価が変動して、売った家の価値が後になって上昇した! なんてことがあると、ちょっと悔しいですよね。

 

 

また、売却の時には、仲介手数料や修繕費などの経費がかかることも見落とされがちです。

 

 

売却と賃貸にはそれぞれのメリット・デメリットがあるので、どちらが自分に合っているかは、その時の査定額や家賃相場を参考にしながら考えてみると良いでしょう。

 

 

 

まとめ

 

 

マンションを買ってしまったが最後、引っ越しづらくなってしまう、売却は大変……というわけでもないことが、おわかりいただけたでしょうか。

 

まずは査定をしてもらい、ローンの残高との兼ね合いを考えることが、売却への第一歩です。

 

心を決めたら、不動産業者を選んで契約を結んでしまえば、ほとんどのことは業者が面倒を見てくれるので、それほど心配する必要はありません。

 

 

あまり気負いすぎず、いざというときには売却を視野に入れるつもりで、「私は今こんなマンションに住みたい!」という気持ちを大事にするのも良いのではないでしょうか。

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